反貧困

これはおそらく岩波新書の古典的名著となる可能性大。いくつか、書評を手掛かりに呼んだりしますが、その一つに、国会議員の赤松さんのブログがあります。ここに、ほぼ手放しに称賛してあったので、早速購入。著者と僕は同級生。1969年生まれ。今年40歳。アラフォー世代。こんな行動的な同級生がいるのか、と眩しく思いながら読みました。

そこには、筆者が見て聞いて体感した現実と、それから紡ぎだす達成可能な理想(将来)が、分かりやすく書いてありました。政治が声高にいう自己責任論に強烈な反省を迫るもの。また、著者の考えで全面的に共鳴したのが、「溜め」論。

著者は、貧困とは、「もろもろの「溜め」が総合的に失われ、奪われている状態と定義します。

頼れる家族・親族・友人の存在が、人間関係の「溜め」。また、自分に自信がある、何かをできると思える、自分を大切にできるというのは、精神的な「溜め」。
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僕らがまだ小さかった時、社会にそういう溜め、社会の余裕を感じさせましたが、今はいろんな意味で、こういう小さなまちでも、急速にギスギス化が進行しています。

行政としても、この溜めの回復・再生について、思いを致さなければいけないと思いました。お薦めです。
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by fromhotelhibiscus | 2009-02-21 00:40
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