読書ノート

車中で、獄中から強烈な政治的なメッセージを発した異形の外交官佐藤優氏の続編「国家の自縛」を読みました。
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内閣官房時代、僕は係長さんとして、中央省庁再編本部に居ました。一番多いときには250人が各省庁から。その中にはバリバリの外交官も数人いました。

でも、佐藤氏ほどの哲学、行動力を持った人がいたかと思うと、残念ながらそうでなかったような。外交の世界で、佐藤氏が去らざるを得なかったのはもったいないと素直に思います。


佐藤氏の著書で、今まで疑問だった「ネオコン」の意味(ユダヤ教の「神の収縮」論からの発想)が完璧に分かったり、得るもの大だったんですが、それよりも、気になった言葉は、氏が日本人の悪い癖として、情緒でモノを語りすぎるというくだり。

高槻に来て僕も論理よりも情緒に傾きがちになっているなぁって思って少し反省。霞が関にいたときは法律屋だったのでその逆。バランスが難しいかも。

極論すれば、仕事の世界では「論理は薬、情緒は快楽」かもしれませんね。少し分かりにくいかもしれませんが・・・。

どっちにしても(苦笑)、この本は「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」とともにお薦めです。
by fromhotelhibiscus | 2005-10-15 00:46
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