【書評】リッツ・カールトン 至高のホスピタリティ

「あのジェット機欲しいんだけど」。リッツ・カールトン時代、お客様から問われた髙野登さん、どう答えたでしょうか?

そんなユニークなエピソードが散りばめられ、はたまた、好んで物議をかもしては楽しんでいる市長として、私もエピソードの一環として、出てきます(涙)。

そんな、「リッツ・カールトン 至高のホスピタリティ」という新書が、今日出ました。僕は、高野さんには何度も会ってますし、勝手に惚れ込んでいるので、高野さんの本は、会う随分前から、大体読んでいます。その中でも、今回の本は、新書というコンパクトでかつ、インパクトのある本。


今年もやっていますが、半ズボンOKという「ウルトラクールビズ」から、ご指摘の「遊び心」はまだ納得できるとして、「おもてなし」まで見抜かれていたのは、さすが高野さん。53-57ページをご覧くださいね。

しかし、いろんなエピソードがふんだんに出てきて、知らず知らずのうちに、おもてなし、ホスピタリティーの心が、心の岩盤にしみ入るんですが、僕が一番好きな場面は、とある新しい美容室と高野さんとの出会い、そして、お別れ。141ー146ページ。もう、泣けました。前にも書いたけど、高野さんの真骨頂は、場面を切り取る力。そして、切り取った場面を、初期の村上春樹がそうであったように、とてもとてもさりげなく、柔らかく描く。まるで、短編映画を見るよう。ここのエピソードを読むだけでも、この本を手に取る価値と意味がある。


この本を夢中になって読んでいたのは、シンガポール航空の中。日本人であるキャビンアテンダントから、「(武雄市)図書館のニュース見ました。いつか、参りますね。」と。最近、こういう場面が増えて、しどろもどろになるんですが、私が読んでいた本の表紙をさっと見て、「髙野登さんですか。私たちアテンダントにもファンが多いんですよ。狭い機内ですが、どうぞおくつろぎください。」と。

高野さんが評価されている、弟子の端くれとして、こんなに嬉しいことはありませんし、ますます、この航空会社が好きになる。良い1日になりそうです。高野さん、素敵な本、ありがとうございます。おかげで、シンガポール行きの飛行機の中でとても楽しく過ごせましたし、今晩の打合せは思った以上に、というか劇的に実のあるものになりました。明日は、いよいよ、カンボジアの首都プノンペンに飛びます。
by fromhotelhibiscus | 2013-05-11 23:59
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