【書評】間抜けの構造 (新潮新書)

ビートたけしの最新刊。「間抜けの構造

見渡せば世の中、間抜けな奴ばかり。どいつもこいつも、間が悪いったらありゃしない。“間”というものは厄介で、その正体は見えにくいし、コントロールするのも難しい。けれど、それを制した奴だけが、それぞれの世界で成功することができるんだよ―。芸人、映画監督として、これまでずっと“間”について考え格闘してきたビートたけしが、貴重な芸談に破天荒な人生論を交えて語る、この世で一番大事な“間”の話。

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という内容。予想以上に面白かった。この本にも書いてますが、「間」をこれだけ重要視する国民・民族はいないんじゃないですかね。人間、空間、お茶の間、間合い・・はては、単位にもなり、間を取る、間を外す、という動詞も出てくる。

新書だし、そんな論理的に書いてる訳じゃないし、たぶん、たけしさんのしゃべりを記述していると思うんだけど、だからこそ、たけしさんのスピード感、うねり感が伝わってくる。僕は北野武の映画が大好きで、確かにそうやってこの本を読むと、静謐な北野ブルーと同等に、北野の間(なんか部屋みたいだけど)がある、ある。しかも、その間が一定じゃなく不合理というか不条理というか。そこがまた面白い。

僕のような仕事も、しゃべりが命。だから、「間」の取り方はとても工夫する。とはいえ、才能が無いので、うまくはいかないけど。今、行政視察に対する職員のプレゼンテーションを見て、思うのは、確かに場数にあわせて、上手くなっているけど、何か、残らないなぁって思っていたら、やっぱり、「間」。僕も間抜けにならんようにテキトーに頑張ろうっと。サクサク読めて、良い本でした。

午後から、武雄市図書館に行きます!
by fromhotelhibiscus | 2013-04-21 12:01
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