【書評】Think Simple

今週のAERAの24ページに、「図書館をTSUTAYAに」ということで、不肖私、丸々1ページ載っていますので、良かったらご覧ください。こんなに好意的に書かれるとは夢にも思わず。家宝にします(笑)。さて、私のことはさておき、今日は本の紹介です。
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Think Simple.今、大手本屋では、最も目立つところに置いてある本。東京出張の際、手に取ってみたら、林信行さんが、解説。林さんは性格も温厚なんですが、珍しく興奮気味に書かれているので、これは!と思って読んだら、大当たり。傑作。

こんな本です。

複雑に考えて仕事する自分を、誇りに思っていないか。

「シンプル」は現代ビジネスにおける最強の武器だ

スティーブ・ジョブズのもとでアップルの「Think Different」キャンペーンにたずさわり、iMacを命名した伝説のクリエイティブ・ディレクターが初めて明かす、ビジネスとクリエイティブにおける「シンプル」という哲学。

いまや世界一のテクノロジー企業となったアップル躍進の秘密とは?もちろん誰もが知っている事実がある。アップルには偉大なるビジョナリーがいた。デザインに優れ、エンジニアリングにも、製造も小売もマーケティングもコミュニケーションもすべてが優れていた。だが、それらすべてを超越した何かが、真にアップルをアップルたらしめたのだ。

――アップルは「シンプル」の熱狂的信者なのだ

本書は著者にしか知りえないさまざまなアップルでのエピソードを題材としながら、<シンプル>という哲学を、核となる10の要素に落としこんで紹介する。マーケティングの考え方、イノベーションをいかに生みだすのか、組織の生産性をどう高めるのか、アイデアを実現させる方法、意思決定の仕方、社内や顧問とのコミュニケーションのとりかたまで ―あなたも〈シンプル〉という武器を手にすることで、この複雑な世界においてクリエイティブな力を発揮することができるはずだ。

Introduction シンプルの杖
第01章 Think Brutal 容赦なく伝える
第02章 Think Small 少人数で取り組む
第03章 Think Minimal ミニマルに徹する
第04章 Think Motion 動かし続ける
第05章 Think Iconic イメージを利用する
第06章 Think Phrasal フレーズを決める
第07章 Think Casual カジュアルに話し合う
第08章 Think Human 人間を中心にする
第09章 Think Skeptic 不可能を疑う
第10章 Think War 戦いを挑む
Conclusion Think Different
 


スティーブジョブズやAppleを部外者が面白おかしく書いたものと思い切り異なり、Appleに通暁する人間が、ジョブズの失敗も含め、とことん、「シンプル」というキーワードで語り、語り切る。それにしても、iPodがジョブズの最初、それもしつこく押し通した案が、Mac manというは大笑い。今では、Appleと並ぶブランドとなったこの i だけど、著者のケン・シーガルがいなかったら生まれなかったというのも歴史の秘話になるんでしょうね。

そして、あらゆるCMの中で一番好きなのが、これまた著者が深く関わったThink DifferentのこのCM。僕の中では、日清カップヌードルのあの伝説のCMに並びます(笑)。



by fromhotelhibiscus | 2012-06-27 23:26
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