放課後児童クラブのこと

当たり前ですが、僕には、職員からいろんな相談が来ます。今日だけでも、財政計画、広域圏のごみ処理、物産まつり、F&B、児童虐待、都市計画、河川整備・・・。9割くらいは、職員からレクチャーを受けるものについては、ゴーサインを出します。前田副市長がその前に練っているのが大きいんですが。

役所の良いところは、詰めに詰めてもってくること。いくつか質問をすれば、その完成度は分かります。これは自分が官僚をやっていたのでよく分かります。僕は、重要案件はもちろん議論にも加わりますが、小さい案件についても自分で言うのもなんですが割と丁寧に見ます。

その小さな案件で、どうしても判然としないものが来ました。それが、放課後児童クラブの場所。朝日小学校のクラブが手狭になったので、部屋を増やさなくてはいけなくて、僕も、その必要性は認めたんですが、問題はその場所。こども部が持ってきたのが、東側の体育館に面した部屋。図面も持ってきたので、フツーだったら、それでパスするんですが、どうも釈然としない。これで本当に良いんだろうか。

幸いにして、40分ほど空きが取れたので、朝日小学校に急行。新しく部屋にしようとするところを見たら、まるで、刑務所みたい。日が射さず、寒い。しかも、すきま風。よくもまあ、こんなところにこどもたちを押し込めるのかって思ったら、ここにも、文部科学省と厚生労働省の縦割りの問題。すなわち、文部科学省は自分たちが所管する学校に、厚生労働省の持つ放課後児童クラブを入れたくない、ということらしくて、一般的にクラブの場所は、何でこんなところ?っての多いし、ひどいところになると、学校校舎に入れないように施錠するところもある。

僕はこんな縦割りは大嫌い。その場で校長と相談して、校内の日が燦々と当たる多目的スペースを放課後児童クラブとして使うように指示しました。そして、大事なのは、こどもたちや指導員に意見を聞くこと。100%、日の当たるところがいいって言います。そりゃ当たり前。

教育委員会はもっとしっかり、現場を見てこどもたちの目線に立つべき、僕はそんなことを言うつもりはありません。教育委員会や小学校はそれなりの理屈があります。大切なのは、こども部の存在。もし、うちに教育委員会だけしかなかったら、中央官庁の縦割りどおりに、あの牢屋みたいな部屋がクラブになってたでしょう。こども部が対案を示して、僕に上げてくる。しかも、僕は時間があるときに、しょっちゅう、小学校や中学校に行ってるから、大体の学校の内容は頭に入っている。そうやって、こども目線に立った場所を選ぶことができる。

回答は図面ではなく、現場にある。しかも、はっきり言って、行政的に言えば、これは小さな課題。しかし、こどもたちが関わるということと真理は細部に宿ります。それをゆるがせにすれば、まともな行政はできない、と僕はそう思っています。これから、各学校の放課後児童クラブを見て回ります。

今日は少し小難しくなりましたが、そんなことを考えてました。こどもたちが、「樋渡市長はよく頑張ってますね。」と言ったのには笑えた。
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by fromhotelhibiscus | 2011-11-17 00:34
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