今日のニュースの裏話

今朝(28日)の西日本新聞に九州知事会と関西広域連合との災害支援協定締結の記事が掲載。そんなに大きい扱いではないんですが、これは画期的。
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そもそも、武雄市は、大阪府内の市と災害姉妹都市の締結を結ぼうと思っていました。例えば、原発の放射線被害が広範囲に渡った場合、佐賀県内や北部九州内の市町と災害時の応援協定なんか結んでいても全く役に立たない。福島原発問題では、100キロ近く離れた仙台市ですら、未だに多くの住民は放射線をかなり気にしている。

で、遠ければいいのかと言えばそんなことはないですね。500キロが限度でしょうね。この距離だと、陸路、航路、海路とも十分機能する。


珍しく前置きが長くなりました。5月18日に武雄市防災会議を緊急に召集し、この災害姉妹都市の話をしました。会議のメンバーからはぜひやってほしいということだったので、その翌日、すべての日程をキャンセルして。大阪へ。そう、橋下徹大阪府知事と会うためです。

橋下さんに災害姉妹都市の話をしたら、知事は、「趣旨はいいんですけど、2000近くの基礎自治体がバラバラ締結されると却って混乱しますよね、武雄市が大阪のどこかの市、隣の市が関東の市ってあり得ないですよね」、とのこと。

で、知事から、「では関西広域連合と九州知事会とで広域的なつながりを作って、その範囲で、お互いの広域連合にある市や町は災害姉妹都市の締結をしたら合理的ですよね。幸い、古川佐賀県知事とはよく話しますからね。」

とのことだったので、その後、大阪の某市(分かりますよね)に急行して、橋下知事の意向を伝えた上で、市長に直談判。

「結びましょう。佐賀県知事の説得は、樋渡市長お願いします」、でした。

鮮やかな即断。


武雄市へ帰る際、橋下知事の意向、某市長の決断を、古川知事に伝えたら、「分かったよ。九州知事会にかけてみるよ。」とのこと。

これが半年前。今日の新聞を見た際に感無量でした。橋下知事、古川知事の決断力、実行力の凄まじさを垣間見ましたね。もちろん、こういった広域圏同士の話は、込み入るので、お二人の知事だけでなされたとは思いません。しかし、私はこのお二人がこのいきさつで大きな原動力になったことは私が保証します。

お二人には、きちんとお礼を申し上げますが、この場を借りてお礼を言いたい。そして、首長って何だろうかって自問自答するときに、この経緯のことを思い浮かべるでしょう。有言実行。そして、今日話題の万理一空。見習いたいと思います。


武雄市では、10月上旬に、大阪の某市と災害姉妹都市の締結を行います。今、細かい文言や内容で最終調整しています。災害に強く、そして、有事が起った際には、迅速に対応できる都市づくりを行います。
by fromhotelhibiscus | 2011-09-28 17:09
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