集団疎開の大号令を

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今日は、かなり大胆なことを書きます。孫ソフトバンク社長と一緒に福島県を訪問したときに、田村市総合体育館の被災者の方々のところへも伺いました。まず体育館前にはこれ以上の被災者の皆さんは受け入れられないという張り紙が。中に入ると立錐の余地も無いほどの皆さんが。660人の皆さん。最高齢92歳の女性。気丈に振る舞われていましたが、さすがに、色濃い疲労の影が。

物資は私が見る限り段ボールも積み上げられているほどだったんですが、風呂は自衛隊が用意した一つだけ。孫さんが先程のNHKの番組で言われていましたが、病気が流行りやすい環境にあるのは間違いない。しかも、パーテンションが無く、布団が敷き詰められていて、僕らが行ったときは、被災後10日ほど。多くの皆さんが、市役所はよくやっている、一日でも早く戻ることを期待している、など前向き。その一方で、僕に声をかけてきた30代の女性は、「ほんと、原発が怖いんです。どこか遠くに行きたいんですが、足が無いし、私ら家族だけでは不安で。」。

当日、ツイッターでも書いたんですが、2時間弱体育館にいました。体育館を出たのが夕方4時。体育館の中も、寒いのなんの。ここにいつまでおられるのか、と思うと暗澹たる気持ちに。心からお気の毒に思いました。


この体育館は、福島第一原発から50キロ以内のところにあります。いつ何時、どうなるのか、というのはどんな専門家でも分かりませんし、ましてや首長を含む政治家はもっと分かりません。

ではどうすればいいのか。短期的な避難は、個人、家族単位でいいと思うんですが、これは地震、津波、原発、いろんな要素で少なくとも1年以上かかる場合は、言葉はともかく、集団疎開しかないと思う。しかも、この場合、コミュニティ単位ではなくて、もう、町や市ごと。町や市ごとです。

しかしね、これって、現地の市長は決断できないですよ。僕も福島でいろんな首長と話をしましたが、これは酷。そこで、大事なのは、総理の大方針なんです。しかし、今夕の記者会見では全くそのことには触れず、ほんとにいいのかと思いましたよ。しかも、官房長官が福島第1原発から半径20~30キロ圏内で屋内退避する住民に自主避難を呼び掛けたが、これははっきり言って無責任ですよ。体力的にも精神的にも自主避難できない高齢者など弱い皆さんはどうするんですか。

親友の高井崇志衆議院議員から聞きましたが、中国の四川大地震のときは、国家の意思で、被災した市をそのまま他の省に移したとのこと。今どうなっているのか、分かりませんが、少なくとも、そこには国家の意志が働いている。

重ねて、言います。総理、平成の集団疎開の大方針を示すべきときですよ。宮城県知事が言っているように、全員が仮設住宅に入るまで1年はかかる。しかし、その1年を身寄りを頼って、あるいは、他県の、他地域に頼るのは、受け入れる方もかなり疲弊する。

だとすれば、被災を受けていない大部分の市町村がどうすればいいのか。前振りでかなり長くなったので、その実行可能で具体的なプランを次回書きます。被災者受け入れは短期、中期、長期と考えるべき、まずそこから書きます。
by fromhotelhibiscus | 2011-03-25 23:59
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