デジタル教科書革命〜中村伊知哉の本〜

ついに出ました、本命による「デジタル教科書革命」。
デジタル教科書革命〜中村伊知哉の本〜_d0047811_22505554.jpg

デジタル教科書が切り拓く未来が見える
寺子屋の時代から今日に至るまで続いてきた「放送型」の教育現場が変わる。双方向性を持った書籍型端末で提供される次世代の教科書・教材が、学校をどのように変えようとしているのか。

少子化が進む一方で、教育の質の低下という二重の危機を抱えている日本。OECDの調査でも学力低下の傾向は明らか。かつて世界の先端教育を推進してきた日本の学校は深刻な問題を迎えている。

日本の教育の危機を打開する有力なツールとして期待されるのがデジタル教科書。双方向性を持ったデジタル教科書・教材は、読み書きそろばん論理のスキルアップだけでなく、日本人の表現力・創造力・コミュニケーション力の向上に貢献するものとして大いに活用されるべきものだ。

デジタルを活用して子どもたちの自発的な学習意欲を高め、1人1人にあった内容・進度で学ぶ環境作りを目指そうとする動きは、欧米はもちろん、韓国やシンガポールなど、世界の趨勢でもある。江戸時代の寺子屋に始まり現在にいたるまで、ずっと1対多数の「放送型」であった日本の教育現場は今後、どう変わっていくべきなのか。本書は、いま教科書がデジタルすることの意義を、世界と日本のICT教育の最先端事例を紹介しつつ、わかりやすく解説するものである。

デジタル教科書で、
1.創造性・表現力を養う
2.先生・生徒をつなぐ
3.世界とつながり多様な知識と価値観を得る

世界はもうここまで来ている!

韓国:2013年までにすべての学校にデジタル教科書を導入予定。

米国:iPod touchで非ネイティブへ 英語教育が通常の6倍以上の上達度

英国:すべての子どもたちにインターネット上で教育機会を提供 etc.

はじめに

第一章 デジタル教育が日本を救う

第二章 世界はもうここまで進んでいる

第三章 電子書籍端末の現在

第四章 進化するデジタル教材

第五章 これからの課題


というラインアップ。中身そのものは平易で分かりやすい。しかし、革命という題名では、もっと突っ込んだ過激で具体的なコンテンツと期待する向きはあるかもしれないけど、専門家ではなくて、一人でも多くの人たちに読んでもらう、という意味で、この本のこれから果たす役割は大きいと思う。

iPadの活用ということで、武雄市と私のことが、139−140ページに割かれていますが、驚いたのは、アメリカは、iPod touchで、非ネイティブへ英語教育を行い、通常の6倍以上の上達度など、各国の事例。完全に日本はデジタル教育の後進国です。

とはいえ、僕自身、デジタル万歳論者ではありません。アナログとデジタルを組み合わせて、子どもたちが楽しく、喜んで、学ぶ、そういう環境を作りたいのです。

僕の小さな経験を振り返っても、ペーパーの一方的な教科書、特に英語は全然面白く無かった。カビ臭い教科書と受験勉強で英語は大嫌いになりました。

今は、デジタルやネットのおかげで、音声のみならず、動画もバリバリ出てくる。海外で生活するネイティブとだって会話できる、デジタルネイティブにとっては当たり前かもしれないけど、アナログ時代を長く生きた人間にとっても、こんなに面白い時代は無いと思う。

そういう意味でも、この本の各国の事例はかなり刺激に参考になりました。

デジタル教科書をはじめとするデジタル教育に関心のある方々には特にオススメです。


武雄市では、年内を目途に、山内東小学校で、日本の公立校として初めて、iPadを用いた教育を開始します。幸いにして、稲田校長先生が一番強い気持ちを持っているので、校長先生が第一回の授業をお願いしたいとと思っています。稲田先生、期待しています!!

イチヤ先生、続きを書いてね〜。
by fromhotelhibiscus | 2010-10-10 23:10
<< 政治家がなくなる日—経済評論家... オラソニックのUSBスピーカー >>