政策論争のデタラメ

非常に興味深い新書を読みました。ジャケ買い。政策論争のデタラメ
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個人のエコで解決できるのか、医師不足は本当か、結果を問わない学習は本当に教育か、誰のための郵政民営化か、官僚叩きで日本はよくなるか、という章立て。

僕自身、過去官僚なので、数字・データは大好きなんですが、この本のいいところは、そのデータを自由自在に扱っていること。知らなかったのは、OECDの統計で、日本の中学校教授業時間数が、一人当たり年間505時間。アメリカ1001時間。英国893時間。アメリカの半分なんですね。

このように、データを挙げながら、席巻している常識をばっさり切っていきます。特に、印象に残ったのは、エコと医師不足。著者によれば、医師不足はとんでもなく、日本は歪んだ医療大国となります。

しかし、つまらない指摘ですが、薩長土肥のことが触れてあり、肥が肥前ではなく肥後(熊本)になっているのは、いただけない。いくつかあれっ?とアブナカシイ記述がありますが、論旨が太く明快でしかも読みやすい。

お薦めです。
by fromhotelhibiscus | 2009-11-17 23:02
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