これほど悪いとは・・・

西日本新聞の田代芳樹記者による3回にわたる連載の最後の2つです。

これほど悪いとは・・・就任直後、市幹部から財政状況の説明を受けた樋渡啓祐市長はがくぜんとした。

とありますが、これが市長としての出発点となりました。当時の企画部と議論して至った結論が、「スリム化と投資」を同時に進めようと。スリム化は事務事業の徹底した見直し、総人件費の削減などがこれに当たります。

また、投資は、おそらく行政という世界に最初に本格的に持ち込んだと評されていますが、それはともかくとして、ドラマ「佐賀のがばいばあちゃん」、レモングラスを政策レベルまで引き上げたのはそうかもしれません。例えば1千万円投資した場合に広告宣伝効果を含めて数倍になって戻ってくれば成功とするものです。
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もちろん、市民生活に必要な福祉等の予算はきちんと確保しなくてはいけません。市民生活を守る観点から、水道料金の大幅な引下げを断行しています。

「スリム化と投資」に関しては、市民の皆さん、市の同僚職員に議論をしてもらおうと思って、意見を初期の段階から言うように心がけてきました。手遅れになる前に。夕張市問題が表面化する前に武雄は既に徹底した行財政改革を果たしているのは、そのスピードだと思うんです。

が、光もあれば影もある。この手法が悪い意味でのトップダウンと批判をされたり、市長は意見を聞かないと言われたりしますが、僕としては、「問題提起」の部分が多いのです。

万機公論に決すべし。好きな言葉の一つ。先送り。最も嫌いな言葉の一つ。手遅れにならない前に、一定の議論をし、決まったらこれまた一定の期間は決まった方針に沿って私自身も動く。また、時代に応じて修正していくというのが行政にも必要だと思っています。

ともあれ、この田代記者による連載は越し方行く末を考えるいいきっかけになりました。田代記者、来年も書いてくださいね。
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(記事は西日本新聞です。)
by fromhotelhibiscus | 2008-05-08 23:35
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