今年のたぶんベスト1

東京駅の建築家 辰野金吾伝」を読了しました。

がばいすごか。辰野金吾は、我らが朝市を行っている楼門を作り上げた人物。
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唐津の下級武士として生を受けた辰野金吾。英国留学、日本の近代建築を切り開きつつ、日本銀行、東京駅を作り上げ、そして、友情。時代との葛藤。死に際まで。

一級建築家の資格を持つ東秀紀さんが、極めて分かりやすく、また、ドラマティックに辰野金吾を描ききっています。何度も手に汗を握り、ラストは泣けました。


このごろ、不作が多くて困っていたんですが、本当にすごい本でした。

さわやかな読後感では司馬遼太郎にとどめを刺しますが、東秀紀さんも負けず劣らず。そのくらい良かった。

一人の人間を通して、明治という時代、国家と建築の関係、そして類まれな友情。辰野金吾という激情型個性。

東さんのこの本で、いつかドラマになると思います。
by fromhotelhibiscus | 2007-05-15 23:59
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