【書評】マラソン中毒者 北極、南極、砂漠マラソン世界一のビジネスマン

【書評】マラソン中毒者 北極、南極、砂漠マラソン世界一のビジネスマン_d0047811_8392973.jpg

マラソン中毒者。こんな内容。

ベンチャー企業の投資家として世界を飛び回る著者が、「ラン」と出会ったのは、4年前。当時はスポーツとは無縁の超インドアおでぶさん。初めはWiifitだった。

それでは飽き足らず、外に出始めたら、あっという間にのめりこみ、2011年にゴビ砂漠250キロ、サハラ砂漠250キロ、2012年に北極点マラソン、南極100kmマラソンを完走。2013年3月にはチリのアタカマ砂漠250キロでチーム戦優勝を果たした。5月には日本の川の道520キロを6日間かけて完走し、ハイペースでレースに出場し続けている。現在、参加したレースは80を超える。

彼のランの特徴は、記録にこだわるレースもあれば、被り物(最近は主にダイコン)をして楽しんでレースに臨むところ。本書は、世界一となったアタカマ砂漠完走記を中心に、北極点マラソン、南極マラソン記も収録。我々が通常見ることのできない様々な景色を、ランを通じて筆者が見せてくれる。

そして、なぜ彼はチャレンジし続けるのか、その答えは読むものを刺激する。52ページのカラー写真も併せて楽しめる。


世の中、当たり前ですが上には上がいる(笑)。運動といえば、選挙運動しかしたことが無かった僕が、40を超えてなぜかNIKEとiPodを手にし、最初のランは40メートル、しかし、ノルマを決めず、好き勝手に走っていたら、翌年は大阪マラソンにフルマラソンで参加・・と続くんですが、小野さんは、全く比では無い。

サンフランシスコから成田に戻る機内で、iPadで読み始めたら、もう止まらない。

本人はひょうひょうと書いているけど、42.195キロのフルマラソンですら、練習も本番もきついんですが、そのきつさを軽快に笑い飛ばしている。その上、自分に対しても、人に対しても、過剰なサービス精神が。アホもここまでいけば上等。僕はこういう人が大好きで、いつかお会いしたいどころか一緒に走りたい。
by fromhotelhibiscus | 2014-08-31 10:40
<< 今日から9月市議会 【書評】女のいない男たち >>