この計画は会議室の中ではなく、冬晴れの舗道の上で、始まった。

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樋渡は近づいた。そして自己紹介もそこそこ、単刀直入に切り出した。
「うちの街の図書館の運営をお任せしたい」。
・・・増田宗昭はそのとき偶々、
自らが創り上げた「代官山 蔦屋書店」を眺めていた。
そこへだしぬけに樋渡に声を掛けられて、増田は驚いた。
そしてその言葉にはもっと驚いた。
しかし、その驚きは心地よいものでもあった。
そこには堅苦しい挨拶も、退屈な説明もなかった。
打算もない。根回しもない。明快な素直さだけがあった。
だから増田も即答した。何の逡巡も感じなかった。
「ぜひ、やらせてください」。

「武雄市図書館」再構築のプロジェクトが動き出したのは、
こうして書くと偶然の産物のようにも映る。
しかし、それは本当に偶然だったのであろうか?
常に改革を目指す男がいた。常に企画を生み出す男がいた。
そこで何かが生まれるのは、実は必然ではなかったのか。
ともかく、ひとつ確かなことがある。
この計画は会議室の中ではなく、冬晴れの舗道の上で、始まった。


ちょっと長いけど、武雄市図書館のリニューアルオープンを記念して発行された図書館が街を創る。 「武雄市図書館」という挑戦

僕はこの本のプロローグ、「この計画は会議室の中ではなく、冬晴れの舗道の上で、始まった。」ってところが大好きで、大好きで。

昨年の1月下旬、増田CCC社長と私との偶然の出会い。そして、そこから、始まった図書館プロジェクト。5月に会見。そして、今年の4月オープン。CCCからもあり得ないと何度も言われた圧倒的なスピードで、開館にこぎ着けました。その結果、今日も5000人弱の来館者をお迎えすることができました。

一説によると、武雄スタバの売上げが、代官山蔦屋書店を追い越したとか。これは、図書館の持つ「空間」のおかげ。スタバの持つコンテンツに加え、この空間が相乗効果をお越し、多くの皆さんの、「滞在」を促していると思っています。

この空間を創り上げるに至った、さまざまな人間に光を当てて、その過程を追っています。また、山崎亮さんと私の対談。当事者が言うのも何だけど、ぞくぞくします。良かったら、手に取ってくださいね。武雄市図書館 蔦屋書店でも販売しています。


そして、その空間で、「武雄鍋島の蘭学」展を開催しています。ぜひ、お越しくださいね。なぜ、日本で唯一、図書館を超える図書館をつくることができたのか、僕はこの展示を見て、納得しました。
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by fromhotelhibiscus | 2013-04-03 23:47
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