成人式に当たって

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今日の成人式の、私の挨拶は以下のとおり。アドリブなので、実際言ったことと少し違うところはあるかもしれません。

新成人の皆さん、おめでとう。そして、ご両親、ご家族の皆さん、おめでとうございます。

昨日、今日の挨拶についていろいろ考えましたが、この「遺書」を目にしてから、今日、これをぜひ読みたいと思いました(会場がざわつく。よっ!市長と呼ぶ声も有り。)。この遺書を読む間だけは、黙って聞いていなさい。君たちと同い年でお亡くなりになった、佐賀県出身の海軍一等飛行兵曹の松尾巧さんの最後のお言葉です。

謹啓 御両親様には、相変わらず御壮健にて御暮しのことと拝察致します。小生もいらい至極元気にて軍務に精励いたしております。今までの御無沙汰致したことをお詫び致します。本日をもって私もふたたび特攻隊員に編成され出撃致します。出撃の寸前の暇をみて一筆走らせています。この世に生をうけていらい十有余年の間の御礼を申し上げます。沖縄の敵空母にみごと体当りし、君恩に報ずる覚悟であります。男子の本懐これにすぎるものが他にありましょうか。護国の花と立派に散華致します。

私は二十歳をもって君子身命をささげます。お父さん、お母さん泣かないで、決して泣いてはいやです。ほめてやって下さい。家内そろって何時までもいつまでも御幸福に暮して下さい。生前の御礼を申上げます。私の小使いが少しありますから他人に頼んで御送り致します。何かの足しにでもして下さい。近所の人々、親族、知人に、小学校時代の先生によろしく、妹にも......。後はお願い致します。では靖国へまいります。


この遺書をしたためて、松尾さんは、200キロの爆弾とともに、沖縄の空で、海で、散華されました。もっと、生きたかったでしょう。

今の日本は、松尾さんのような先人のお陰で成り立っています。成人の諸君のみならず、私たちは、偉大な先人に感謝しなくてはいけない。そして、それは言葉に出すこと。私が後悔しているのは、23年前の成人式の後、両親に「ありがとう」と感謝の言葉を伝えなかったこと。ぜひ、皆さんは、今日まで大切に育ててくださったご両親に感謝の意を伝えてください。今日、僕も伝えるかもしれません。

今は、平和な日本。しかし、まだまだのところがあります。東日本大震災で甚大な被害を受けた被災地です。今日の武雄も相当寒いですが、被災地はもっと寒いし辛い。その中で、賢明に頑張っている君たちの同世代の人間が沢山います。どうか、今はすぐ行動できなくても、被災地で頑張っているみんなに思いを致してください。思いを寄せてください。君たちにはできると信じています。

そして、どうか、これから頼られる人間になってください。ぜひ、今までの頼る人間から、今日を境に頼られる人間へ。「靖国に参ります」と散華された松尾兵曹のように。

君たちは、今日から法的にも完全な自由です。しかし、自由の裏側には相応の義務があります。義務を果たしながら、立派な一人の大人になってください。心から期待しています。

最後に、成人のみんな、心からおめでとう。ご両親、ご家族の皆さんに心から感謝申し上げ、私の挨拶にします。しっかり、黙って聴いてくれて、ありがとう。


話しているうちに、うるさかった一部のみんなの顔色がみるみるうちに変わって、じっと、聴いてくれました。やはり、伝わるんだなって思いました。
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武雄市議会の杉原豊喜議長は、東日本大震災の被災地について話しながら、社会人としての責任について考えながら前に進んでいってほしいと切々とお話。新成人からは、北川大貴さん(武雄町)、田代志穂さん(橘町)の2人が代表であいさつ。

北川さんは「社会に貢献し、人の役に立つ存在になれるよう頑張っていきたい」と決意を述べ、田代さんは看護師として働く体験を交えながら「これまで多くの人に支えられてきたが、これからは少しでも人を笑顔にしたり支えられる人間になっていきたい」と述べました。
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前途洋々の未来に船出した新成人の皆さんに、心から幸あれ。最後の写真は昔成人式を迎えた人達です。帰り際に撮りました。良い笑顔です。賢明にがんばっておられます。今日は一際良い一日でした。
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by fromhotelhibiscus | 2013-01-03 14:28
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