【書評】世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記

【書評】世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記 _d0047811_2127983.jpg

フラッシュメモリ開発で知られる、東芝のエンジニアで東大の准教授も務めた竹内健さんの破天荒な波瀾万丈な仕事人生を一冊にまとめた本。appleのiPodやMacBookAirは、このフラッシュメモリが無かったら存在しなかったって聞いたことがあるくらい。

しかし、このフラッシュメモリ、難産に難産を重ね、社内政治に激しく翻弄され、同僚が次々に消えていく。その一方でMBA取得など寛容な社内風土を持つ東芝にとても感謝しているなど、この手の本にある毒々しさが無く、爽やか。また、ドライブ感ある文章は鮮やか。

この本を読んだ私の数少ない友人が、「竹内さんと樋渡市長は良く似ているから、読んでみて。」とのことだったので、読んでみました。あはは、確かに似てる。100の議論より1の実行。できない理由よりできる理由。しつこさや粘り強さまで似ている。そして、同世代。

そうそう、つまんない話ですが、この本の「仕事術」ってのは表題としておかしい。この本にはそのノウハウやツールはほとんど無い。むしろ、竹内さんの「仕事人生」だと思う。

ま、それはともかくとして、仕事って、やり方如何によって、面白くもなるし、全く逆どころか、マイナスになる。それが良く分かる本。特に、30代、40代の仕事が面白くなる(はずの)年代の皆さんに、おすすめです。

昨日も書きましたが、やっぱり飛行機は良いですね。集中して読める。そういえば、キャビンアテンダントさんと隣に座ったバリバリのビジネスマンの方が、「図書館期待してます!」とのことでした(汗)。
by fromhotelhibiscus | 2012-06-06 22:06
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