【書評】レーガン - いかにして「アメリカの偶像」となったか

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レーガン - いかにして「アメリカの偶像」となったか

傑作です。新書にしておくのはもったいないくらいのレーガン評伝。ちょうど、僕ら世代は、テレビをつけてニュースを見たときに、レーガン、今映画になっているサッチャー首相、そして、中曽根総理と並んで出ていました。日本の総理が、この人たちと同格に出ている(少なくともそう見えた)ことで、訳が分からないままに、誇らしい思いになっていました。

最近、組織論とかリーダー論を読む機会が多くなってますが、最近は良い本が増えてきました。以前は学者の机上の空論(べき論)が多かったのが、今では、具体的な対象があって、具体的に叙述してあるものが目につく。

僕の周りは、レーガンは史上最高の大統領とは言えないまでも少なくとも3本の指には入る、グレートコミュニケーターとして群を抜いた不世出の政治家、レーガンがソ連を打ち負かして冷戦を終わらせたなど、僕に入ってくるのは礼賛ばかり。僕もそう思っていました。

しかしこのレーガン論。レーガンの生い立ちから、ハリウッドのB級俳優、知事から大統領に上り詰めるまで、その功罪、光と影を含めて、実に味わい深い。伝記としても、リーダー論としても読める。性格も対人関係も矛盾だらけ。しかし、アメリカ人らしく、ジョークの天才、そして、人柄が大きいので、国民から好かれる。また、人からだけでは無く時代からも実に愛された希有な人物。

レーガンさんも映画化になるようで楽しみです。日本だと中曽根さんを映画化しても面白くないだろうし、もしやるとしたら、田中角栄さんだろうな。

これから、明日の一般質問の勉強。明日で一般質問が終わってしまうのが残念。
by fromhotelhibiscus | 2012-06-13 23:17
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