ツイッターの行政活用〜時事通信にUP〜

今日のiJAMPにこんなニュースが。

◎特集・ツイッターを活用する

★行政相談や防災対策にも=140字以内の情報発信—成果を得るのに苦労も

140文字以内の「ツイート(つぶやき)」と呼ばれる短文を投稿する簡易型ブログ「ツイッター」を情報発信などに活用する動きが、地方自治体に広がっている。中には、行政相談や防災に生かそうと試行錯誤する自治体もある。しかし、「フォロワー(閲覧登録者)」を思うように集められず、十分な効果を上げられないケースも見られる。各自治体の成功事例や取り組み状況を見ながら、効果的な活用法を探った。

◇行政が透明化

ツイッターを情報発信以外にも活用しているのが佐賀県武雄市だ。同市では9月、市の職員のほぼ全員に当たる約390人がアカウント(登録名)を取得した。もともと個人的なユーザーだった樋渡啓祐市長(41)が「行政にも使える」と発案したもので、活用法の一つとして、ツイッターが市民からの行政相談の窓口機能を担っている。8月下旬、樋渡市長のアカウントに市民からメッセージが届いた。インフルエンザの予防接種で12歳以下の子どもへの助成がなく、「ご考慮よろしくお願いいたします」と記されていた。市長は受け取ってすぐ、ツイッター上で「こども部長さん検討お願い」と指示。所要予算を算定するなどした上で、2日後には市長が市議会議長と電話で協議し、10月から中学卒業までの子どもに1人当たり最大2000円を補助することを決めた。

市長はすぐにツイッター上で投稿者に報告。先方からもやはりツイッターを通じてお礼が寄せられた。樋渡市長は「このやりとりは(公開のサイトで)みんなが見ることができる。(政策決定過程などが)オープンになるのがいい」として、行政の可視化や透明化につながると指摘する。市長には、職員からのさまざまな提案も届くが、これもツイッターを通して担当者間でやりとりされている。職員はそれぞれ、自分のアカウントで市民向けに市政情報やイベントを告知するなどしているが、勤務時間外であればプライベートな内容をつぶやくことも可能。樋渡市長は「とにかく使うことが大事。人間的なやりとりを見せることによって、行政と市民が近くなる」と強調する。疎遠だった職員同士が仲良くなる効果もあったという。

市民にはツイッターの講習会を開いているほか、高齢者向けのパソコン教室でもツイッターの使い方を盛り込むなどして、普及に努めている。同市は9月の防災訓練でもツイッターを使ってみた。しかし、分かったのは「災害直後には使えない」ということ。話題を分類して検索しやすくする「ハッシュタグ」機能を使うと、ツイートの投稿から表示までに5分程度かかり、急を要する連絡には役に立たなかった。ただ、どこの避難所へどれぐらいの食料や物資を運んだらいいかといったような情報の伝達には効果的なことも判明した。また、訓練では想定していなかった人から食料を避難所に届けるという申し出があり、関係者間のやりとりを見た第三者が自主的な支援をするなど、新たな可能性も実感できたという。

樋渡市長は8月、自らが会長となって「日本ツイッター学会」を設立。同学会のツイッターと相互フォローすれば会員になれるという緩い組織だ。樋渡市長は、来年5月に市内で1週間にわたって学会の総会を開催する準備を進めている。ツイッターの活用事例発表のほか、専門家の講演やシンポジウム、講習会などを行う予定だ。全国から集まった参加者には武雄市の温泉や特産物のレモングラス、イノシシ肉などをPRするという。樋渡市長は、スイスのダボスで毎年開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)にちなみ、「武雄をツイッター・ダボスにするのが夢」と意気込んでいる。

自治体がツイッターを使う際に心掛けることは何か。ツイッターやブログといったソーシャルメディアを活用した地域活性化に詳しいNTTコミュニケーションズの林雅之氏によると、ツイッターによる情報発信などの効果を確認するためには、フォロワーを最低でも100、できれば1000ぐらいは集めることが必要だという。フォロワーを増やすためには、茨城県のように自ら積極的にフォローを仕掛けたり、ハッシュタグを活用してある分野に関心を持つ人の閲覧を増やしたり、フォロワーの多い有名人にメッセージを送ってツイッター上で返事をもらったりするなどのテクニックはあるが、有益な情報のつぶやきを地道に続けていくことが基本だ。しかし、スタート時点ではフォロワーがおらず、つぶやきに対して反応もないため、やる気が続かなくて書き込みが途絶えてしまうケースが少なくないという。

林氏によれば、1カ月ぐらい続ければある程度のフォロワーが集まるため、それぐらいまではつぶやく担当者を決めて、書き込みを義務化するのも一つの方法だ。自治体ではないが、総務省自治行政局の地域力創造グループは、グループ内2課4室の各担当職員が1日3回程度、投稿することをルール化し、今年7月の情報発信の開始から約3カ月でフォロワーが2000を超えた。ツイートの頻度を維持するためには、専従の担当者を置くほか、職員全員が組織的に投稿するといった方法も考えられる。林氏は、多くの職員がツイッターに投稿することにするなら、書き込んではいけない内容を決めておくなど、ある程度のルールを定めておいた方がよいと指摘する。千葉市は今年8月、全国の自治体で初めて職員のソーシャルメディアの利用に関するガイドラインを策定。正確な情報を発信するよう求め、市の秘密情報の発信は禁じている。書き込みによって「炎上」(批判や中傷などが殺到すること)した場合の対応策も掲載した。武雄市も「千葉市をパクって」(樋渡市長)、同様のガイドラインを策定しており、これらが参考になりそうだ。

このほか林氏は、自治体が公募するなどした「市民記者」に積極的に情報発信してもらうことも提案している。特に、祭りといったイベントで複数の人たちが実況中継のような書き込みをするのに適しているという。また、例えば地元に住む中国人に依頼して、観光需要の拡大している中国向けに中国語で地元の観光情報を発信してもらうなどの方法もあり得る。林氏はツイッターについて、「新鮮さはなくなってきており、使っている人は少し頭打ちになっている」とみる。そのため、ツイッターを使った情報発信の効果も以前よりは低下しつつあると指摘する。林氏は「だからこそ、HPにも載っているような情報をつぶやくのではなく、リアルタイム性があり、人間的なつながりを意識したような、ツイッターの特性を生かした発信が求められる」と強調している。(了)

(2010年12月3日/官庁速報)

◎「ツイッターで手軽に行政相談」=樋渡武雄市長が講演 佐賀

「ツイッターのユーザーは全国で1千万人以上。うち7〜8割は見ているだけだろうが、それで十分。手軽に情報発信でき、これは『使える』と感じている」。佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長が26日、「ツイッターで何ができるか」をテーマに講演した。市は今年9月から市職員全員にツイッターのアカウントを付与しており、市民の手軽な行政相談にも活用されている現状を説明した。
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樋渡市長は、市民からの「難病登録の更新手続きが煩雑なので、何とかならないか」という投稿を受け、自ら担当部署に検討を指示。手続きは省略できないものの、市職員が代行することで事実上のワンストップサービスにする解決策をひねり出したことなどを披露した。また、防災訓練の際には、職員がツイッターで連絡を取り合う試みを実施。その結果、「防災には役に立たないが、水が足りないと訴えた班にほかの班から水やカレーが届くなど、“善意の輪”が広がる。ツイッター上に記録が残るので、反省点の分析など検証にも役立つ」と、想定外の効用があることを強調した。

市長自身がツイッターを始めたのは昨年12月。「選挙活動に役立つと雑誌に書いてあったので始めたが、全く効き目がない。でもパソコンの悩みなどをつぶやくと、多くのアドバイスが集まった」ことからハマったという。今年夏には知人らとともに「日本ツイッター学会」を立ち上げ、会長に就任。市長のツイッターへのフォロワー(登録読者)は既に8000人を超えている。講演は、佐賀市内で開かれた県生涯学習センターの教養講座で行われ、一般市民ら数十人が参加。まずまずの反応に気をよくした樋渡市長は、初の本格的なツイッター学会総会を来年5月ごろに武雄市で開催する構想も明らかにした。

樋渡市長のツイッターのアカウントは、@hiwa1118(了)

写真:ツイッターの効用について講演する樋渡武雄市長 26日午後8時ごろ、佐賀市内の県立生涯学習センター(岡本兼二撮影)
by fromhotelhibiscus | 2010-12-03 08:45
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